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ラ「おはよーございまーす」
佐「遅いぞーふっか」
集合場所には既にバス組が到着していた。
みんなの私服姿、キラキラしてるなあ…
ラ「お2人で来たんですか？」
深「そ。マイカーでブーンとね」
佐「嘘つけ。免許ないでしょーが」
『私の兄に賄賂を渡して無理やり』
深「間違いじゃないけど、言い方……」
手荷物を預ける場所に向かいながら、佐久間さんがふと疑問を投げかけた。
佐「ふっか荷物多くね？」
深「キャリーは岩本さんの」
佐「うわー、紳士アピールしちゃってー」
深「アピールというか事実というか？」
佐「はいはい。じゃー俺のもお願いしまーす」
ラ「俺のもいいですか！？」
深「こらこら」
彼らのやり取りを後ろから見ていると「岩本さん？」と声がかかる。
振り向くとそこに居たのは、
『阿部さん。おはようございます』
阿「よかった、違う人だったらどうしようかと。おはようございます」
そう微笑む彼の笑顔は、今日も安定に眩しい。
阿「素敵ですね。ワンピース」
『あ、ありがとうございます』
褒め方がスマートすぎる…恐ろしい人だ…
気恥ずかしくなった私は話題転換を試みる。
『ところで、向井くんたちは…』
阿「ああ、あそこだよ」
阿部さんの視線の先には女性陣に囲まれる目黒くんと、逃がすまいと彼に腕を掴まれている向井くん。
その中には神楽さんもいて、しっかり彼の隣をキープしている。
阿「俺はスーッと気配を消して逃げた」
『さすがです』
阿「それにしても頑張るよね、彼女」
彼女、とは神楽さんの事だろうか。
阿「目黒が靡くわけないのに」
『え、』
阿「だって、ねえ？」
私の方を見てコテンと首を傾げる阿部さん。
何をどこまで知っているのか分からないし、どうリアクションすればいいのやら。
向「Aおはよお〜！」
『向井くん、おはよ』
向「なあ、阿部さん見てへん？」
『阿部さんなら……あれ』
先ほどまで隣にいたはずの彼の姿が見当たらない。
気配を消すの上手すぎません？
そして、向井くんがいるということは＿＿
目「おはよ。Aちゃん」
彼もいるということで。
目「ワンピース似合ってる」
向「あー！俺が言おうと思っとったのに！」
目「何回でも言えばいいじゃん」
向「それもそうやな！！」
褒められるのは嬉しいけど、何回もは勘弁してください。
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作者名：あんこ | 作成日時：2024年4月16日 23時
